一級建築士 日常

【退去時の修繕費トラブル】一級建築士vs管理会社【前編】

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そろそろ卒業や入学、就職や異動など出会いや別れの季節ですね。そんな季節につきものなのが、引越しです。引越しというのはお金がかかるもので、新しい住居の敷金礼金、引越し代金などが決して安くはない金額が必要になります。

そんな時に、入居当時に支払った敷金が少しでも返ってくるととても助かりますね。

しかし、傷や汚れがある場合はお金が返ってくるどころか、修繕費用としてさらに追加費用がかかってしまいます。

今回はnabeが体験した、
退去時の修繕費用をめぐる管理会社との戦いをお送りします。
退去時に高い金額を請求され、困っている方の助けになれば幸いです。

引越し前の空室清掃で敷金を取り戻す

転居に至るまで

大学院を卒業し、上京して初めて住んだ家は品川区の普通の1Kのマンションでした。

  • 山手線の駅まで1駅
  • 駅徒歩7分
  • 2階/3階
  • RC
  • 20㎡
  • 家賃6万4千円

という、家賃に対しては良い条件だったと思います。さすがに3点ユニットだったり築年数30年近かったり、オートロック無しなどありましたが、そこは男の1人暮らしだったので、特に問題ではありませんでした。

敷金0礼金0のお部屋探し

こんな感じではない

初めての社会人、アトリエ勤務であるため
・コストを抑えること
・何時でも帰れるよう事務所から近くに住むこと

この2点が満たせていたので、即決しました。約3年と3か月住んだので1回だけ契約更新したということになります。当時、遠距離をしていた彼女が上京するのをきっかけに
同棲をスタートするということで契約を解除し引越すことを決めました。

引越しが決まってからは粛々と手続きを進め、退去日はトラックを借り、自分の力で引越しをしました。基本的にはオーナーとのやりとりはせず、管理会社Aとやり取りをしていたのですが、事前の管理会社Aと連絡取った時にこう言われました。

管理会社A「退去時は最後に鍵を閉めてポストに入れておいて下さい。あとは見ておきます」

と言われていたので、nabeの引越しは15時頃に終え、指示通りに鍵を閉めてポストに鍵を入れ、3年3か月住み慣れたマンションを後にしました。もちろん不用品の処分や掃除などもきちんと行いました。ここをしっかりしないと敷金が返ってきませんからね。

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第1回見積もり:10万円超えの高額請求

無事に引越しを終え、数日経ち新しい家にも慣れてきた頃です。こんなメールと共に、請求書が送られてきました。


管理会社Bから送られてきたメールのスクショ


まず、初めに思ったのは

誰??

でした。

というのも、今までオーナーの代わりに家賃管理などを代行していたのは管理会社Aだったのに、突然、住んでいた3年3か月の間一度もやり取りをしたことがない、管理会社Bからの連絡だったからです。

(後から分かったのですが、オーナーが管理会社Aに任せるのが嫌になったので管理会社Bに依頼をしたのが原因でした。)

そして、添付されていた見積もりはさらにnabeを驚かせました。


管理会社Bから送られてきた見積り

なんと

10万円を超える請求!
敷金を差し引いても5万円超え!

なぜこんなに??大きな傷とか汚れも残していなのに。今まで数回引越しをしていますが、敷金が返ってきたことはあれど追加で払ったことは1度も無かったので正直不服でした。その後管理会社から電話があり、詳しく話をしました。

お引越し前後の空室清掃は、引越しハウスクリーニング専門店・ミガクる

nabe「どこが問題か。見積りの根拠は?」

管理会社B「本当なら立ち合いが必要なのですが立ち合いが無かったので根拠を示せと言われても困ります。」

nabe「管理会社Aからは鍵を閉めてポストに入れておいてとしか言われていないので。(本当は、とか知らんわ。)」

管理会社B「ご足労おかけしますが再度立ち会いいただけますか?平日の昼間でご都合の良い日時があれb

nabe「仕事なので時間はありません。というより見積もりの根拠が怪しすぎです。20平米にも満たない1Kの壁紙でどれだけ交換するんですか?」

など問いかけても、明確な答えが返ってこず、埒があきません。結局、管理会社Bが写真等を撮って後日送付する写真と共に見積もりを確認するという方法に落ち着き、一旦は幕を閉じました。

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第2回見積もり:請求金額が減った!

それから1週間ほど経ったころです、管理会社Bから連絡が来ました。現況の写真と共に、汚れや傷が示されており、それを金額の根拠にしている、という内容でした。



ここで前回の内容から改善した点が2点あります。

1つ目はクロスの張替えについて
最初のメールを見返すと、クロスは部分張替えできないので、面で張り替えると言っていましたが、

nabe「扉や枠などで一旦分かれれば張替えの必要はない」と主張し、

管理会社B「経年で色が変化しているところと新品で色が変わってしまうので全張替えになります。」と反論されましたが、

nabe「色の変化が前提であれば、直射日光が当たらない玄関付近とバルコニー周辺の壁紙の色も当然日射で焼け具合が変わりますよね?退去するたびに全張替えしてるんですか?汚れや傷を修復することと、新品と古いものの色が違うからと言って張替えるのは別な話ではないですか?」

と負けずに反論し、結果として汚れがある部分だけの張替えに変わりました。

2つ目はフローリングについて、
入居した時点で以前の入居者が置いていた冷蔵庫の跡などがあったので張替えの費用負担義務はない、ということを示しました。幸い、入居した時点で色々と室内の写真を撮影していたので、それをもとに証明をすることができました。

内見の時のまっさらな状態で写真を撮っておくことの重要性”を再確認しました。クロス・天井の汚れ傷がないか、フローリングに傷・へこみは無いかなど、くまなく撮影しておくことをおすすめします。

しかし、nabeはこの見積もりにまだ満足してはいません。一般の人であれば、「ある程度安くなったので、面倒だしもういいか」となるかもしれません。しかし、設計のプロである以上、疑念を抱いたまま”面倒だから”という理由だけで納得するのは癪ですし、

適当な見積もりをする施工業者、その妥当性をきちんとチェックせずに顧客に流す管理会社を許せなく思ったのです。

こんな適当なことを許してしまったら、罪もない人々が知らず知らず損してしまいます。それは絶対によくない、徹底的に戦わなければnabeは決意しました。ここからnabeの反撃が始まります。

次回に続く

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