一級建築士

【元資格学校勤務】初受験者は資格学校のどのコースを選ぶべきか【一級建築士】

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こんにちはnabeです。
一級建築士取得を目指す人で資格学校に通おう!と思っている人は多いと思います。その際に資格学校選びはもちろんのこと、どのコースを受講すべきか迷う方も大勢いらっしゃるかと思います。
・できるだけコストを抑えるために短期コースが良いかな
・スタンダードな1年コースが良いかな
・まずは1年目に手ごたえを確かめて2年目に確実に合格する長期コースが良いかな

などなど、お金や時間、安心感など重要視するところは各々違うため悩むことでしょう。

今回は資格学校でTA(Teaching Assistant)としての経験もあり自身も資格学校に通い1発で一級建築士を取ったnabeの経験や先輩、後輩から聞いた実情、同じく建設業界で働く友人からのヒアリングをもとに各コースのメリットデメリットをお伝えします。

一級建築士を取った時の知られざるメリットを書いた記事もあるので、もしまだの方は目を通してモチベーションアップにつなげて下さいね。

【結論】標準コースがおすすめ

結論から言うと標準コース(だいたい受講開始~製図試験まで1年程度)が一番おすすめです。金額こそそこそこしますがやはりスタンダードなコースということだけあって一番受講する人が多いです。期間もほとんどが約1年なのでいろいろ犠牲にしなければいけないもの(クリスマス、正月、お盆、GW、誕生日など)が1回で済みます。
家族や恋人、友達との関係もあると思いますが「今年だけ」ならば比較的理解を得やすいでしょう。

では詳しく各項目を見ていきましょう。

金額と期間の比較

まずは大手資格学校の各コースの金額と期間をまとめました。

短期(開始時期)標準(開始時期)長期(開始時期)
総合資格51万+税(4月)115万+税(前年4月)155万+税(前々年4月)
日建学院-110万+税(前年11月)94万+税(前年2月)※1
TAC-55万(前年11月)-
※学科講座+製図講座の場合 (2020年7月時点) ※1 条件あり

これを見ると短期コースというのは総合資格のみです。
またTACは短期や長期コースしかありません。資格学校に通われる方は大体総合資格か日建学院の2つかと思いますので、その2つについて書いてゆきます。

短期コース

短期コースは総合資格にしかありませんがおすすめしません。3~4か月しかやらないのに51万が高すぎます。それなら標準コースでTACに行った方が良いでしょう。

時間をかけないことに重きを置きたい気持ちは分かりますが、短期で受かる人は独学でしっかり勉強していた人、以前資格学校に通っていていいところまで行ったけど落ちてしまった人、が多いです。そういう人たちは短期でも受かる可能性は高いですが、初受験者で独学で毎日2~3時間勉強してきた!という人以外は受かる可能性が低いです。

法規や構造などは一般的な人であれば3か月程度でやっとコツをつかみはじめたかも?と思えるくらいの期間ですので、自分の頭に自信がある方やかなりストイックに勉強できるという人以外は、時間とお金がもったいないのは分かりますがやめた方が良いと思います。

時間とお金を節約するために短期コースにしてしまったが落ちてしまし、結局標準コースを受けてお金と時間を無駄にしてしまった人を多く見ています。

nabeは標準コースでしたが学科は約600~700時間勉強しましたので、単純に4月から本試験までの3.5か月(約105日)で割ると1日の勉強時間は6.6時間必要ということになります。仕事をしている人でこれはなかなかきついのではないかと思います。

睡眠7時間、仕事8時間、通勤1時間、食事1.5時間、風呂など1時間とみても18.5時間になるので

24時間-18.5時間=5.5時間

すでに無理そうな感じがしますよね。
もちろん土日でカバーするというのもありますがおそらく並大抵の人じゃないとこのスケジュールを3.5か月も続けるのは不可能でしょう。特に建設業界で働いていて仕事が8時間ぴったりで終わる人なんてほぼいないどころか、深夜まで仕事している人がほとんどだと思いますので、あまり現実的な数字ではありません。

こちらに私が26歳で一級建築士試験に一発合格した時の体験談があるので併せてご覧ください。

標準コース

おすすめです。
というよりは消去法といっても良いでしょう。短期コースは時間短い割に高い、長期は長すぎて集中力が持続しなかったりその内頑張れば良いか!という気持ちが働きます。となったら時間とお金のバランスが最も良いと言っても高すぎますが!!!)標準コースが良いと思います。

このコースを選択する人が一番多いので仲が良い人ができやすかったり、知り合いも受けているケースが多いので共に頑張る仲間を見つけやすいと思います。短期コースは慣れている方が受けるケースが多いので、どちらかというと自分でひたすら突き進むような印象です。完全に個人戦ですね。

ただ、人が多いので講師へ質問をする際には少し時間がかかるので、目をかけてもらえる時間は必然的に少なくなってしまいます。
しかしながら、講師によっては質問に来た人全員に同時に質問させて答えたりするのでちょっとしたミニ講座みたいになり、他の人の質問や疑問が聞けるので多角的に勉強ができます。そういう点は大人数だからこその良いところだと思います。

また、合格した場合もそのまま製図に流れる場合、知った顔が多いと安心です。製図は学科と比較して小規模な10~20人くらい(東京の場合)のグループになるので、グループ内での交流も増えるからです。学科ではおそらく誰ともほぼ話さなかったと思いますが、製図ではかなり喋ることになりますからね。

長期コース

長期コースを選ぶ人の想いはこんな感じだと思います。

「1年だと受からないかもしれないからお金が無駄になるかもしれない。それなら金額は高くてもしっかりじっくり勉強して1年目に力試しをしてみて、2年目には確実に合格できる長期コースにしよう」

この中に真実は1つだけです。
金額が高い、だけです。

1年で受かります
2年やったからと言って受かる試験でもないです
しっかりじっくり、やらないんです

厳しいことを言うようですが、長期コースを選ぶ人は困難を先延ばししているだけです。むしろ1年目は落ちても大丈夫、という甘えが生まれる分標準コースよりも受かる可能性が低いかもしれません。

受かった人は天才ではありません。中には一部「3か月前から勉強で受かった」という人もいますが、例外です。基本的にみんなコツコツ、しっかりと集中して取り組んでいます。大事なのは集中して本気で取り組むことです。
そういった意味で長期コースは長いこと、1回は落ちても大丈夫と思ってしまう安心感がむしろマイナス方向に働く可能性が高いです。

現に、知り合いや資格学校で受講生を見ていても長期コースだからと言って合格率が跳ね上がる訳ではありません。従って、長期コースは個人的にはあまりお勧めしません。

資格学校以外にも選択肢はある

さて、今までは資格学校を選ぶパターンを紹介しました。
しかし、その他にも通信講座で勉強して合格している人も多数おります。特に新型コロナウイルスの影響もあり資格学校に行けなくなっているという実態を考慮すると、わざわざ高い授業料を払うよりも、元からオンライン化をしている通信講座の方がオンライン慣れしている上に安いので利点が多いかもしれません。そういう意味で、以前よりも選択肢は多様になってきているのかなと思います。以下に有名なものを記載します。

建築士.com

教育的ウラ指導 

一級建築士合格物語

建築士塾

製図試験.com

総合資格ナビ

その他にも近年は建築系Youtuberも増えており、さらに選択肢は広がっています。Youtubeであれば無料ですし、いつでもどこでも見れるため通勤電車やお昼休みなどでも気兼ねなく勉強することができます。

また、さまざまな人がいるので多様な視点を感じられたり、自分に合う人を見付けやすい利点があります。どうしても資格学校ですと自分で先生は選べないですからね。

まとめ

今回は資格学校に通う場合のおすすめコースをお話ししました。
それぞれメリットデメリットがありますが、やはり標準コースが一番お勧めです。

繰り返しになりますが、近年は建築士資格勉強のオンライン化によって場所や時間を選ばずに勉強することが可能になりました。資格学校で働いていた身として言うべきではないかもしれませんが、うまく利用することで高いお金を払わずに効率よく資格取得できることを祈っています。

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