建築デザイナーが厳選した沖縄のおしゃれなホテル10選

nabeは仕事でホテルの設計やインテリアデザインをすることが多いので、国内外問わず色々なホテルを勉強のために見に行ったり宿泊したりしています。そんなnabeが厳選した沖縄のおしゃれなホテル10選を紹介します！

沖縄旅行のホテル選びの際にデザインという観点でお探しの方にお勧めです。

沖縄のホテルの特徴

まず沖縄のホテルですが大きく分けて

・リゾートホテルタイプ
・ヴィラタイプ
・シティホテルタイプ
・ビジネスホテルタイプ

に分類できます。
※nabeの独断と偏見です

リゾートホテルタイプ

プライベートビーチやプール付きの大規模なものが多いです。外観は白や薄いベージュの塗装でバルコニーは縦桟手すりが多い印象です。プールがいくつもあり、滞在してホテル内で過ごせるようなイメージのホテルです。友達同士、カップル、ファミリーなど幅広い利用におすすめ。

ヴィラタイプ

高級なものがほとんどで、ヴィラごとにプールがついているパターンが多いです。プライベート性が高いため、レストランだけの利用をすることが難しいケースが多いです。琉球石灰岩の外壁に赤瓦の屋根という外観が多いです。
カップルや夫婦、女子同士での利用が多いです。

シティホテルタイプ

那覇に多いですが、沖縄らしい外観デザインやインテリアデザインをきちんと取り入れたデザイン性が高めで、アクセスの良さが売りなケースが多いです。
ビジネス利用もありますし、市内での観光や買い物の拠点になるケースが多く、旅行の初日や最終日の利用が多い印象です。幅広い層に利用されます。

ビジネスホテルタイプ

これは言わずもがなですね。いわゆる想像するビジネスホテルと思っていただいて結構です。シティホテルタイプとの区別は値段設定やターゲット、デザイン性でしょうか。また、共用部の有無（プールなど）も判断材料になるかと思います。

今回は、リゾートホテルタイプ、ヴィラタイプ、シティホテルタイプについて取り上げます。では具体のホテルをエリア別に見て行きましょう。

那覇エリア

琉球温泉 瀬長島ホテル

瀬長島ホテルはリゾートホテルタイプとシティホテルの中間でしょうか。アクセスが抜群に良く、那覇空港が見えるくらいの近さです。また、ウミカジテラスという商業施設も併設されているので非常に使い勝手が良いです。
ただし、プライベートビーチや広いプールが無いため、リゾートホテルとシティホテルの中間くらいでしょうか。外観はグレーや白系の塗装がベースです。

設計・監理：IAO竹田設計
施工：イチケン
竣工：2012年

JR九州ホテル ブラッサム那覇

国際通りや美栄橋近くに立地したシティホテルです。外観は白系の塗装で、部分的に「あまはじ」と呼ばれる庇状のデザインを取り入れることで、沖縄の強い日差しと風雨を受け止めるとともに外観のアクセントとなっています。また、ここでも琉球石灰岩と琉球瓦をモチーフとして入れ込んだ沖縄らしいデザインになっています。シーサーや博多織、ミンサー織などJR九州ホテルらしく”九州と沖縄を紡ぐ”アートワークの設置なども行っています。

設計：久米設計
施工：西松・金秀建設工事共同企業体
竣工：2017年

ちなみにこの金秀建設というのは地元では有名な施工会社です。沖縄では資材や人工の調達が本土に比べると難しく、さらに特殊な気候条件なため、こういった地場の建設会社がいることは非常に重要です。

ハイアットリージェンシー那覇沖縄

ハイアットリージェンシー那覇沖縄は白系塗装の外観のシティホテルです。外観的には割と普通ですが、凹凸のあるPCやテラコッタルーバーを使うなどして陰影をつけたデザインになっています。インテリアデザインにはイリアが入っており、しっかりとデザインされています。エントランスには水景やテラスが面しており、エントランスに入った時の印象はとても良いです。

設計：国建
インテリアデザイン：イリア
施工 ：國場組
竣工：2015年

ホテル コレクティブ

ホテルコレクティブは国際通りに面したシティホテルです。コレクティブという名にはこんな意味が込めれています。

「ホテルコレクティブ」は、その沖縄の多様性に富んだ文化を取り入れ、国内外の観光客が集まる国際通りという国際色豊かな場所で、自然と人の往来を生む、今までにないラグジュアリーで、ぜいたくな癒しの空間を提供する。

https://hotelbank.jp/hotel-collective-okinawa-open/

国際通り沿いでは唯一の屋外プールとチャペルを有しているため、リゾートウェディングに憧れる人もターゲットにできそうです。
構造はS造+一部RC造とのことですので、外壁は押出成形セメント板＋塗装でしょうか。

設計：大和ハウス工業・浅井謙建築研究所
インテリアデザイン：Studio MH
施工：熊谷組
竣工：2019年

南部エリア（糸満市 / 南城市）

百名伽藍

読み方ですが、”ひゃくながらん”です。めちゃくちゃ渋い名前ですね。沖縄南部には比較的ホテルが少ないですが、これは数少ない南部にある高級ホテルの1つ。外観は琉球石灰岩の塊なのでかなりプライベート性が高い印象です。特筆すべきは内部のガジュマル。半屋外の廊下が吹抜けを囲んでおり、吹抜けには巨大なガジュマルが！伽藍の名前にあるように禅の思想がふんだんに詰まった他では味わえない特徴的なデザインのリゾートホテルです。
ちなみにウェディングもできます。nabeが泊まった時はちょうど前撮りの撮影をしていました。

設計：美音 Space Design
施工：不明
竣工：2011年

中部エリア（宜野湾市 / 北谷町 / 嘉手納町 / 読谷村 / 恩納村）

ジ･アッタテラス クラブタワーズ

2005年に竣工ですが、時代を先取りしているホテルです。受付が別棟になっており、チェックインしてから宿泊棟に移動します。正直宿泊棟のデザインは普通ですが、何と言っても高台に位置するインフィニティプールはめちゃくちゃ映えます。特に夜の照明演出した感じは素敵ですね。隣にゴルフ場があるので、ゴルフ利用の方も多いリゾートホテルです。

設計：国建
施工：國場組
竣工：2005年

ダブルツリーbyヒルトン沖縄北谷リゾート

北谷町の海に面するホテルで、白のタイルに海の青を想起させるアクセントタイルをあしらったデザイン。塗装が一般的な沖縄のホテルには珍しいデザイン。客室からのオーシャンビューやランドスケープが充実したプール、サンセットを見ることができるルーフトップバーなどが特徴。隣接するヒルトン沖縄北谷リゾートと一体でプールやフィットネスが使えるのでとてもお得。また、アメリカンビレッジが近いので買い物や食事の選択肢も広い。
那覇からの船便が今後できる可能性もあり、観光には非常に便利なリゾートホテル。
https://www.daiichi-koutsu.co.jp/group/gaiyou/data/pdf/h31topics/190313daiichi-marine.pdf

設計施工：大林組
デザイン監修：光井純アンドアソシエーツ
竣工：2018年

北部エリア（名護市 / 本部町 / 今帰仁村）

UMITO PLAGE The Atta Okinawa

外観は琉球石灰岩や花ブロックを使ったデザイン。花ブロックは言うなればコンクリートブロックなのですが、穴が開いているデザインなので空気が抜けるたけ、 高温多湿の沖縄では至る所で採用されています。新しいホテルということでモダンなデザインです。客室は100㎡越えのスイートが9室という贅沢な作りで、全体的にシックで落ち着きのあるリゾートホテルとなっています。

設計： the range design INC.
施工：不明
竣工：2020年

ザ・リッツ・カールトン沖縄

言わずと知れたリッツカールトンです。ただし、ここはリノベーションなんですね。元々は喜瀬別邸ホテル＆スパと呼ばれていたものをイリアが全面的にリノベーションしました。エントランスで受付をすると、水景が張り巡らされているテラスを通ってホテル棟へアクセスします。自然が豊かで非常にリゾート感のあふれる作りになっています。外観は琉球石灰岩や茶系のタイル、赤瓦を使用しており、沖縄らしい外観デザインになっています。

設計（改修）：イリア
施工（改修）：金秀建設
竣工（改修）：2012年

マガチャバルオキナワ

今帰仁村の奥深くにあるとても静謐な雰囲気を醸し出すホテルです。
自然豊かな沖縄の中でもさらに自然の中に位置し豊かな自然環境を享受できます。外観は沖縄のホテルでは珍しいコンクリート打ち放しのデザインで、インテリア空間でも同様にコンクリート打ち放しを多用しています。
なんと20万㎡を超える敷地にたった11棟しかなく、全室オールラグジュアリースイートのヴィラタイプ！なんという贅沢。。。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
一口に沖縄のホテルと言っても様々なホテルがあります。その中でも今回は建築デザイナーでもあるnabeが厳選したデザインに特化したホテルを紹介しました。もちろんサービスも一流のところばかりです。
沖縄旅行の際に少し違った観点で探す際の参考になれば幸いです。